この映画は会計係として加賀藩に仕えた下級武士の猪山直之によって
残された日記、手紙、家計簿をもとに再構成された武家家族の物語である。
江戸時代の武士においては、読み書きそろばんは必須である
ことは紛れもない事実である。
しかし、映画でそろばんをはじくシーンが何度も出てくるが、
そろばんをはじくスピードはあんなものなのかと思ってしまった。
そろばんが他者よりずば抜けて速く、正確で収支計算が完璧であった
からこそ出世できたのだろうと推測します。
いずれにしても、下級武士であるがゆえに婚葬祭などの費用の捻出に
苦労していたが、これは現代のサラリーマン生活と合い通じるものがあり
同感せざるを得ません。
そして、一時の恥や困窮などで見栄を張るな、人のうわさも七十五日。
質素倹約は決して恥ではないことを「武士の家計簿」で再認識いたしました。