人間は目の前のことを重視しすぎて、問題の先送りを
する傾向にあります。
問題の先送りは、将来にマイナスの結果をもたらすことに
つながります。
その顕著な例として記憶に新しいのは、自動車最大手の
ゼネラルモーターズ(GM)の破綻ではないでしょうか。
GMの破綻は、車が売れないことに加え、退職者の年金と
医療費負担が重すぎたことが一つの理由である。
赤字を垂れ流しても、労働組合は福利厚生を減らすことに
妥協しなかったのです。
それは、労働組合側が先を楽観しすぎて強硬だったのです。
経営陣としても、給与を上げてくれと言われれば、人件費
が高くなって利益が減るので拒否できたが、年金を上げてくれ
ということに対しては将来のことだからと甘く考え、問題の
先送りをしてしまったのです。
GMがずっと成長していれば問題はなかったのですが、
停滞してしまい、重い負担となって破綻してしまったのです。
このようにGMという巨大な企業といえども、問題の先送りは、
必ず将来に大きなマイナスの結果となってのしかかるのである。
これを教訓に、私もあなたも問題の先送りをしないことが何より
も賢明であると考えます。